2008年のジャパンカップの勝ち馬は?
まずウォッカ。どうやら今回一番人気に押されそうな雰囲気です が、これまでの強さを見れば、この人気も順当だろうと思います。 ただ、それではなんの面白みもないので、ここでウォッカの死角 を2、3挙げてみようと思います。 まず、その距離適性の点ですが、過去のレースを見ても らえればよく分かりますが、およそ1800メートルまでは 強烈な末脚が生かされますが、前走の秋の天皇賞を見れ ば、 ダイワスカーレット相手に2cm差で勝ちはしました が、内容を見ると、最後はいっぱいいっぱいで、むしろ ダイワの方が負けて勝ったようなレースでした。ウォッ カはむしろマイルレースで力を発揮するタイプに成長し、 前走の天皇賞の勝ちは、最初の1000メートルを58秒台で 疾駆した賜物。 ちなみに東京の1000での60秒切りは驚異的なものなので、 いくら今回2400メートルに伸びたとはいえ、 やはりそこ はダービー馬、侮れません。とはいっても、先のダービ ーを過大評価するのも禁物で、 実際、 硬い馬場の下で、 前残りのレースという結果だったので、ウォッカも地力 を発揮できたとも言えます。今回も3 〜 4着以内は確実 でしょう・・・というに過ぎません。 一方、マツリダゴッホ、左回りの東京ではいいところが ないので、ダイワスカーレットとの対戦がある得意の中 山競馬場の有馬記念まで、今回は我慢したほうが無難な 模様です。ちなみに関東馬という点でも連対にも絡めて いいものかと考えこんでしまいますが、この点では、同 じ関東馬ということでスクーリンヒーローにも言えそう です。そのスクリーンヒーローも前走のアルゼンチン〜 は53kgの1着で、今回は57kgと、4kgのハンデ差はかなり 堪えることでしょう。さらに、左回りという点で、菊花 賞馬のオウケンブルースリにもこのことは当てはまりそ うです。 外国馬も最近は香港のレースに流れて、ジャパンカップ ではここ最近まったくダメな結果に終わっています。ま た本来なら真っ先に推してもいいメイショウサムソンは ここ最近は加齢によるものかレースのしすぎか、その衰 えが目に見えてくるようなレース結果ばかりですが、不 調の武豊から騎乗が代わったため、「来る」かもしれな いと思った途端に、カイバ食いの悪さが伝えられており、 勇気がいりますが、思い切って外してしまってもいいの かもしれません。
出走馬をみる
※ 枠順は11月27日(木曜日)に決定します。東京競馬 第 - 日 第11競走 第28回 ジャパンカップ(GI)
芝、左回り 2400m (国際、指定) サラ系3歳以上 オープン
斥量 3歳55kg 4歳以上57kg 牝馬2kg減
枠 馬 馬 名 性齢 重量 騎 手 厩 舎 - - アサクサキングス 牡4 57.0 ルメール 大久保龍 - - アドマイヤモナーク 牡7 57.0 安藤勝 松田博 - - ウォッカ 牝4 55.0 岩田 角居 - - オウケンブルースリ 牡3 55.0 内田 音無 - - オースミグラスワン 牡6 57.0 川田 荒川 - - コスモバルク 牡7 57.0 松岡 田部 - - シックスティーズアイコン 牡5 57.0 J・ムルタ イギリス - - スクリーンヒーロー 牡4 57.0 デムーロ 鹿戸雄 - - ダイワワイルドボーア 牡3 55.0 北村宏 上原 - - ディープスカイ 牡3 55.0 四位 昆 - - トーホウアラン 牡5 57.0 藤田 藤原英 - - ネヴァブション 牡5 57.0 横山典 伊藤正 - - パープルムーン せん5 57.0 スペンサー イギリス - - ペイパルブル 牡5 57.0 ムーア イギリス - - ポップロック 牡7 57.0 - 角居 - - マツリダゴッホ 牡5 57.0 蛯名 国枝 - - マーシュサイト 牡5 57.0 カステリャーノ アメリカ - - メイショウサムソン 牡5 57.0 石橋守 高橋成
予想、そのツール
カンタンですが、こうして絞った結果、残ってくる馬は、やは りディープスカイということになります。 好調が伝えられており、厩舎によりますと、秋の天皇賞はあく までジャパンカップのためのたたき台だったとのことです。 さらにその天皇賞の走りを見ていますと、余力を残したような 走りっぷりでしたし、 ジャパンCの距離適性の点も適っていま す。 連対なら、社台ファーム系統の吉田氏やノーザンファー ムに連なるポップロック、 スクリーンヒーロー、 アサ クサキングス、オウケンブルースリ、ダイワワイルドボ ーアも警戒して抑えとしたほうがいいと思われます。 付け加えれば、ルメールが騎乗することになったアサク サキングスと共に、ポップ〜にはぺリエ、スクリーン〜 にはデムーロと、外国人騎乗で、社台系の馬もかなり本 気で来ていると考えて差し支えないと思います。さらに、 この中で絞れば、7歳のポップ〜 は除外して、ダイワ〜 なら、菊花賞でそのダイワ〜に勝ったオウケン〜 を押し たいところ。そうしたなか、好調がいわれるアサクサキ ングスは、外せないでしょう。 最後に、上で外してもいいと触れたポップロック(※注1 ) に関しては、ウォッカと同厩舎の角居から出走してき ますが、人気薄でしかも7歳とはいえ、 ウォッカより状 態がいいから出走させるといった場合も見られるので、 連対で抑えておくプロも多いことでしょう。また、オオ スミグラスワンも先の天皇賞で7着ながら大外からのも のであり、 ウォッカとの差も0.3秒差でした。 それゆえ、連対への絡みも考えられます。 競馬 〜 黄金の法則 〜 もご参考にしてみてください。 ※注1 なおポップロックから、ぺリエ騎乗でトウセンキャプテンが角居 厩舎から出走することとなった。福島記念との両にらみでジャパ ンカップを選択したが、 秋の天皇賞ではブービーの16着だった。 (11月27日決定)